感想 | 取り調べの可視化に賛成か反対か |
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僕は今回この議論をするまで問題点はコストだけなのではないかと思っていました。しかし、弁護士の数やその賃金、また編集によって機能不全に陥ることもあるのだということも分かりました。ただ、そのような中でも試験的な導入を重ね、制度に一定のメドをつけることが大事なのではないかと思いました。
それは、万が一誤認逮捕があったり、冤罪に発展しかねないケースが生じた場合、被告の最の砦になりうるそ思うからです。一番考えなくてはならないのは被告の冤罪を阻止することで、人生を奪ってしまうようなことが起きないようにすることではないかと思います。
裁判員制度が始まり、司法も大きな転換期を迎えていると言えるでしょう。その中にあって、求められている『国民の目』を最も試されるのはこの自白の強制性などを判断するときだと思います。この制度がその一助になると良いのではないかと思います。 | 賛成 |
取り調べを録画することについて、費用や時間の問題がディスカッションの中で挙がったが、そう考えるとやはり取り調べをする人と被疑者ではなく、複数の第三者(弁護士など)を置いて取り調べを行うのが、後の裁判で争点をはっきりためにも必要だと思った。
しかし、それも録画するのと同じように時間の面で上手くいかないだろう。でも冤罪で何十年も投獄された人がいる事実がある以上、その身体的かつ精神的な苦痛を考えると、威圧的な取り調べを防ぐ必要があり、取り調べをする人と被疑者の閉ざされた状況を防ぐためには録画をするしかないのではないか。裁判でのポイントとなる自白の有無に関しても、強引な取り調べで行われたものであれば無意味になってしまうし、取り調べの可視化によって時間や費用もかかるが、裁判を円滑に進められるようになる部分もあると思う。
そこで、裁判で証拠として大きく使うような認識ではなく、見ようと思えば見られる防犯カメラのような存在として取り調べを録画するのは必要だと思う。無罪を主張するつもりの人で明らかに強引な取り調べが行われたと思う人は、映像を使って主張すれば良いし、有罪になるつもりの人はまったく使わなくても良い。それが強引な取り調べの抑止力となれば冤罪は減るだろう。裁判員制度を導入した時だって費用はかかっただろうし、費用がかかってしまうことは仕方ないだろう。それが税金に響くとなると反対意見が出るかもしれないが、冤罪というのがあまりにも身近なので、もし明日自分もしくは自分の家族が冤罪で逮捕されたら…と考えると、一方的に反対とも言い切れないと思う。取り調べの可視化を期に、取り調べで被疑者を有罪に誘導するのではなく、確固たる証拠を提出できるように検察側の捜査の質の向上にもつながれば良いと思う。 | 賛成 |
私は取り締まりにおける可視化を全面的に義務付けることには反対です。
確かに、冤罪が問題視されてるなか、被疑者の人権を保護するためにも可視化は一定程度意味があることだと思います。
しかし、取り締まり機関の立場から考えた時、可視化が義務付けるられることで、元来の正しい取り締まりができなくなってしまうのではないかという恐れがあると思います。
ただでさえ冤罪や自白を強要するような行為が問題視されている現在、警察は取り締まりを行う際の言動に敏感になっているのに、録画の義務づけが為されるとより取り締まりの仕方が抑圧されてしまうと思います。そうすると、被疑者にとって嘘をつきやすい状況を生んでしまい自白から犯人を特定することが困難になってしまうと思います。
しかし、死刑制度が存在する日本において、冤罪はあってはならないことなので警察の意識改革を徹底することは必要だと思います。
| 反対 |
冤罪の「被害者」の方々が失った「時間」というものは、冤罪が私たちにとって決して身近なものではないのにも関わらず、強く実感されます。治安を守る組織が、取り返しのつかないことをしてしまったという感覚が強く印象付けられるのです。冤罪はあってはならないものです。
冤罪の可能性が減ることは、司法全体にも影響があるのではないでしょうか。極端な例になりますが、死刑制度反対派の意見の一つとして、「冤罪だったら取り返しがつかない」というものを聞きます。ただし、私は決して死刑制度賛成派というわけではありません。冤罪可能性を排したより適切な量刑が下せるのではないかと思うわけです。また、冤罪防止策として他に案はないか思索してみましたが、なかなか有効そうに思えるものがない。だから、私は可視化に賛成なのです。
しかしながら、挙げられていたように、乗り越えるべき課題が多く存在するのは事実です。そもそも、可視化されるなら無罪を主張した方が法廷で有利なような気もします。ここに、検察側は確固たる証拠を探さなければならなくなりますし、裁判が理路整然とする一方、長期化は不可避です。録画した映像は、すべて見るのは時間がかかりそうなので、すべて「見られる」ようにするのが良いのではないかと思います。イメージとしては、Youtubeとか塾の映像授業みたいにカーソルで行ったり来たりできるようなものです。さらに予算ですが、私としては、これによって税金が上がるのは構わないと考えます。大きく見れば、司法が正しくなされるというのは政治運営上重要でないことなどないと思うからです。
以上のことから、私は取り調べの可視化に賛成です。 | 賛成 |
取り調べの可視化について
私は基本的に賛成です。
どんなに手間のかかる作業だとしてもどんなに予算のかかる制度だとしても無実の人を冤罪で捕まえてしまうのはあってはならないことだと思う。
有罪の証がつくことはその人の一生をダメにしてしまうことに繋がるので、避けなければならないのではないか。
どこからそのお金を捻出するのか、国民がその予算に納得するのか、誰がそのテープをチェックするのか、という問題に対して。
どこからそのお金を出すのか、国民の意識
→税金しかないでしょう。または最近の大学のように何処かの機関が何らかの方法で稼ぐというのも可能性としてゼロではないと思うが難しいだろう。しかし税金から出すとなると今度は国民の総意が容易には得られないのが目に見えている。なので、みんなが自分達で考えて選択するように働きかけていくことしか出来ないと思う。そこで十分な議論があった上で必要ない、というのなら今の日本にはまだなくてよい制度なのではないか。20年後くらいにもう一度議論がすれば良いと思う。
誰がチェックするのか
→そういう職業を作ってしまえばよいのではないか。
裁判所の付属機関として警察、検察とも弁護士(被告人)とも隔たりのある組織を。
ある程度人数がいて、立地も離せば公平さは保てるのではないか。そうするとある程度法律への知識が必須になるのでそれを資格として制度化する必要が出てくる。薬剤師がいなくても薬が販売出来るようになる資格のように司法試験の一段階下のものがあればいいのではないか。
少し強引でも一度制度として確立してしまえばなんとかなるのだからしてしまえばいいと思います。
(この前後が少し過激?)
国民の意識に大きな影響力を持つマスコミなどに対して国民に議論が広がるように政府から操作出来ないかなと思ってしまったり…笑 | 賛成 |
私は取り調べの可視化は賛成です。冤罪防止の他、法廷で映像を流すことによって裁判の短縮化にもつながることは可視化の大きな利点だと思います。
取り調べの可視化を導入することによって、警察と容疑者の取調室でのコミュニケーションが薄くなってしまい、それによって容疑者が自供しなくなってしまうということは懸念されます。しかしテレビで見たものなので詳細はわかりませんが、海外で取り調べの様子を心理学者などが分析し、そこから被疑者が嘘をついているかどうか判断しているものがありました。警察とは違った専門分野の、第三者の人が見ることができるようになれば、ここでもまた時間短縮が生まれるのではないでしょうか。合理化を図りすぎることは良くないと思いますが、被疑者の生活の負担も考えると、やはり無罪有罪に関わらず、早く取り調べと裁判が終わるに越したことはないと思います。
映像の費用・管理については全ての取り調べを撮るとなると膨大になってしまうと思うので、取り調べを始める際に、取り調べの撮影の有無を被疑者が選択する、という制度にするのはどうでしょうか。無罪の人であれば、冤罪にならないように…と可視化を希望するかもしれないし、もし有罪の人であれば撮られたらむしろ自分の供述の粗が出る…と考えて希望しない人もいるかもしれません。このような制度にすれば、希望した人の映像は身の潔白を強く主張しているものなので、大いに見る価値があるものとなるでしょう。
私はもしいきなり明日から連日の取り調べが続き、無実の罪で問われることなったら、と想像するとゾッとします。取り調べの可視化をすべきだと思います。 | 賛成 |